自然乾燥重合漆

漆は、塗ったあと乾燥風呂に入れて湿度をあたえ、乾燥させます。これは漆に含まれるラッカーゼを活性化させて酸化重合反応を進めて乾燥させるためです。

今回は、この漆の乾燥の仕組みに光を当てて、湿度の影響を受けにくい漆(自然乾燥重合漆)の研究開発を目指すこととしました。

基礎研究については、明治大学工学部の宮腰哲雄教授、福島県ハイテクプラザ会津若松技術支援センターの須藤靖典主任研究員、永瀬喜助福島県技術アドバイザーの協力を得て研究開発を進めました。その後、当産地でその漆を実際に使用し、自然乾燥重合漆の実用化試験、性能評価を実施しました。

今般、研究開発したこの自然乾燥重合漆は、環境を選ばずに乾燥し、また、乾燥時間はたいへん短いという、これまでの漆に見られない新たな可能性を発揮しました。もちろん花塗等、産業レベルで使用するためには、まだまだ調整すべき点もあります。しかし、基本的性能としては、全く新たな漆を開発したこととなり、新たなる漆の活用の可能性を見出したといえます。

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