丸物のできるまで
1.材料は栃(とち)や欅(けやき)などです。狂いにくくするため、大まかな形に削り充分に乾燥させます。
2.良く乾燥させた木地を、ろくろを使って削り上げます。
3.木固(きがため)。生漆(きうるし)を塗って目止めをします。
4.下地。木地に錆付(さびつけ)をします。錆は、漆と砥の粉(とのこ)を混ぜたものです。
5.下地を研いだ後、下塗として漆を塗ります。
6. 漆の密着を良くし、凹凸をなくすために研ぎ上げます。
7.中塗(なかぬり)として漆を塗ります。
8.傷が無いかの最終チェックを しながら丁寧に研ぎ上げます。
9.ホコリや塗ムラのでないように気をつけながら、上塗(うわぬり)をします。塗り終えると、乾燥風呂(かんそうぶろ)に入れて、均一に乾燥するために、時々上下を反転します。
10.漆の艶をそのまま生かした花塗(はなぬり)のお椀が出来上がりました。
丸物塗師(まるものぬりし)から
塗にはホコリが一番の大敵。ホコリが出ないように、とても気を使うね。家族でも塗部屋には入れないよ。