中小企業景況レポート

中小企業月次景況調査(全国中央会取りまとめ)
平成20年4月分

= 最新版レポート(4月) =
中小企業景況レポート・4月
4月の県内景況は、引き続きほぼ全業種とも雨模様で、さらに悪化している。
 情報連絡員による平成20年4月の県内中小企業の景況は、業界全体として「低調」とするところが72.5%(前月比14 .9)とさらに増加し、5割を大幅に超えました。「横這い」は21.6%(同-11.2)と減少し、「好況」は5.9%(同-2.7)で、前月よりもわずか ながら減少しております。
1.全産業の項目別前年同月比DI値の動き
◇4月は全産業の「景況」DI値が-52.8%(前月比-13.2)と前月に比べ悪化しております。
◇「取引条件」は、わずかですが好転しております。
◇「売上高」「資金繰り」「設備操業度」及び「雇用人員」が10以上の悪化を見せており、「在庫数量」「販売価格」「収益状況」についても 悪化しております。
2.業種別の「業界の景況」
◇「卸売業」が快晴、「サービス業」が曇り、と健闘しておりますが、他の業種は全て雨か大雨で、 先月と比較し大雨が多くなり厳しい業況となっております。
3.個別の報告の概要
◇原油や原材料の高騰が続いており、経営を圧迫しているとの報告が多く寄せられています。 さらに、食品関係では、高騰に加え、原材料調達の支障を懸念する声が増えています。
 来月の見通しは、好転、やや好転の見込みとの回答が7.8%(前月比-4.2)と減少しております。(やや好転の 回答4件)(製造業2、非製造業2)。一方、やや悪化、悪化の見込みは、39.2%(前月比+4.7)と 増加しております。変わらないが、52.9%(前月比-0.5)とわずかですが増加しております。
 平成20年4月の景況について、情報連絡員からの報告は以下のとおりです。 (回収率90.0%)

【全産業の項目別前年同月比D.I】

売上高      -36.4 (-17.3) 在庫数量      -13.5 (-6.8) 販売価格      -13.5 (-6.9)
取引条件      -15.4 (-22.4) 収益状況      -44.4 (-36.2) 資金繰り      -41.2 (-25.8)
操業度(製造) -56.0 (-18.5) 雇用人員      -31.4 (-12.0)  
-前年同月比業況- 「好転」        5.7  (5.2) 「悪化」        58.5 (44.8)
       ( )内は前月のD.I値です。

 
 〜景況天気図(4月)〜 
D・I値基準値
快晴 +30以上 うすぐもり +10未満〜-10 -30未満〜-50
はれ 30未満〜10 くもり -10未満〜-30 大雨 -50超

景況天気図
業種区分&項目別D.I.  売上高  販売価格  収益状況 
前月比  前年同月比  前月比  前年同月比  前月比  前年同月比 
食料品製造 28.57 14.29 28.57 48.86 0.00 -42.86
繊維製品製造 -33.33 -33.33 -33.33 -66.67 -33.33 -33.33
木材木製品製造 -50.00 -100.00 0.00 -75.00 -25.00 -100.00
鉄工機械製造 -80.00 -80.00 40.00 20.00 -60.00 -40.00
その他の製造 -28.57 -57.14 14.29 -14.29 -14.29 -42.86
卸売業 33.33 33.33 33.33 33.33 0.00 0.00
小売業 -50.00 -14.29 -28.57 -12.50 -50.00 -37.50
商店街 -50.00 -50.00 -25.00 -25.00 -50.00 -50.00
サービス業 -33.33 -33.33 0.00 0.00 -60.00 -20.00
建設業 -80.00 -60.00 -20.00 -80.00 -40.00 -100.00
運輸業 -33.33 33.33 0.00 0.00 0.00 0.00
 
業種区分&項目別D.I.  資金繰り  雇用人員  業界の景況 
前月比  前年同月比  前月比  前年同月比  前月比  前年同月比 
食料品製造 0.00 -14.29 0.00 -28.57 14.29 -57.14
繊維製品製造 -33.33 -33.33 -33.33 -33.33 -33.33 -33.33
木材木製品製造 -50.00 -100.00 0.00 -75.00 -25.00 -100.00
鉄工機械製造 -20.00 -20.00 -20.00 -20.00 -60.00 -60.00
その他の製造 0.00 -57.14 -14.29 -71.43 -42.86 -57.14
卸売業 33.33 33.33 0.00 0.00 33.33 33.33
小売業 -28.57 -50.00 0.00 14.29 -37.50 -57.14
商店街 -50.00 -50.00 -25.00 -25.00 -50.00 -66.67
サービス業 -50.00 -50.00 0.00 -25.00 0.00 -25.00
建設業 -20.00 -60.00 -40.00 -60.00 -40.00 -100.00
運輸業 0.00 0.00 0.00 0.00 -33.33 -33.33

食品製造業
豆腐油揚
老舗といわれる飲食店が相次いで廃業している。花見山関連の業態は活気づいているが、市内全体に波及して いるかは疑問である。原油価格が暫定税率休止で一息ついた。政府は無政府ぶりが、反感を招いているのではないか。バイオエタノール関係で大豆などの穀類が高騰している。エタノールにできる穀物を食料品ではないもので開発するとか、食料としての穀物の需給関係を考慮すべきである。  
味噌醤油
  味噌醤油の価格転嫁により、売上・販売価格が多少増加しつつも、価格上昇は消費者には相当の負担であります。保存期間の長い味噌や醤油は、価格上昇前に購入される消費者も多い。しかしながら、原料及び副材料の高騰により、価格転嫁も手放しでは喜べない状況にあり、 当県組合員の景況は良いとはいえない。今後、組合員がこの苦しい現実に対応することは容易ではない感じます。組合が何らかの手助けが出来るように心掛けなければと思います。組合員の減少、後継者の減少を最小限にするよう組合として努力し、中小零細企業の多い当県では 生き残るための手助けを考えて行くことも必要と思います。
乾麺
 中国問題のためか、県内産小麦商品の商談が増える。コープふくしまでは関心の薄かったきぬあずま地粉うどんの販売を急に強める。数社からも商談がありますが、原料不足のため取引には至らない。蕎麦の入荷は不透明。取引先の情報ではビーナッツが全く入荷されない とのことです。原油高、原材料高、原料の輸入不足により頭の痛い状況が続く。
酒造
  若者のアルコール離れ、資材等のコスト高等悪い状況が続いている。
繊維・同製品
ニット
 春夏物及び秋冬物の受注が悪化している。組合員数36社の内、平成19年度5社退会し、 現在31名である。平成20年度も事業縮小などによる退会が懸念される。
木材・木製品製造業
製材業
(外材輸入) 各外材産地国よりの輸入価格は、原油高による船運賃の高騰も加わり全面高の状況が続いている。その最中、 ロシア原木の輸出税が4月より25%課税により、国内の製材工場は、各地で原木製材より撤退が相次いでいる。 一方国内の新設住宅着工数は年110万戸割れの状況が続いており業界全体が低迷している。
紙・紙加工品製造業
紙器段ボール箱
先日東北紙器工業会によるパッケージフォーラムは6県とも貼箱企業が圧倒的多数を占めることから、 貼箱業者に焦点を絞った形で開催した。その内容も充実したもので、貼箱原価計算の作成、最新式貼箱機械の 紹介・実演、タック加工機製造工程など、今後の業界の構造改革に弾みをつけた形になり、有意義なものだった。
印 刷
印刷
ガソリン価格の高騰により、経費増となり、収益に影響が出ている。地域全体が不況のため、交際費、 広告宣伝費が削減され、印刷物も減少しているものと思われる。印刷物も一般競争入札が導入され、受注価格 が低下している。
窯業・土石製品製造業
砕石
(県北地区)   売上高前年比0.1%減(数量において27m3)、前年対比同月比14.3%の減(数量において 5,164m3)、全数量の前年比9.7%減(数量にいて23,724m3)、再生骨材の代用品の前年対比 17.4%減(数量において16,635m3)、公共事業の削減により出荷数量の減少分が続いている。
(いわき地区)   建築確認の遅れによる建築着工が遅れ、生コン用骨材の出荷が減少している。道路特定財源の問題で、 各省庁の発注が遅れている。出荷の大幅減と製造コスト増により、販売単価の値上げを得意先各社に要望。
生コン
 平成20年4月の組合員生コンの出荷数量は対前年同期比83.0%及び前月比87.1%で推移し、 依然として出荷数量は低調を持続している。官公需、民需とも減少したが、特に民需の出荷数量の減少は新建築 確認法による確認認可の遅延が大きく影響したものと思料する。4月は民需・官公需とも大幅に減少し、特に 出荷数量に占める官公需の割合は34.5%となった。全般的に出荷数量の減少傾向の中で、特需があり対前年 同月比増加した地区は次の通り。官公需の増加した地区:県北地区(対前年同月比108.8%、中央高速道路 トンネル工事等)、民需の増加した地区:県中地区(対前年同月比109.2%、倉庫、マンション建築工事等)、 会津地区(対前年同月比118.6%、会津中央病院新築工事等)
鉄鋼・金属・一般機械製造業
(郡山地区)
 需給関係は資材の値上げもさることながら、資材のサイズもそろわずに納期遅れが出そうな場合もあり。 高いもので間に合わせ、利益が出にくいのが普通になっている。
各種プラント機器
当組合のプラント設備関連業界は、原油価格の高騰などの影響により、設備投資意欲の冷え込みが懸念され、 新年度予算に基づく新規物件、大型建設工事物件の引き合いが、減少傾向である。
電子工業
 通年は4月〜5月頃から受注が増えて、6月〜7月がピークの状態となるが、今年は5月になっても受注が 増えない。少ない情報の中で、7月頃から動き出す商品があるとの話が出ている程度で、全体として不景気感 が深刻な状況である。
精密機器
  鋼材価格の高騰により、客先への価格転嫁交渉が難航しており、仕入れ高・販売安に陥る可能性がある。
卸売業
卸売業
(県中地区)  全ての商品価格が値上がり、消費者の財布の紐は益々固くなっており、無駄な買い物はしなくなっている。 卸売業も小売業が元気がない分、業務用を始め、専門以外の物を扱う等あらゆる展開を考えている。
(須賀川地区) 3月末に失効した揮発油税関連で売上げ増となったが、収益では減益となった。当地方の観光地(牡丹園等) がシーズンを迎え、製造業、商業が動き始めた。東部に大型店(メガステージ)が本格的にオープンし、車 (顧客)の流れが変動している。
再生資源
 3月に比べても鉄スクラップ価格は上昇を続けている。発生量は減少気味であるが好況を続けている。 しかしながら、域外から大小とりまぜて進出業者が増え、今後過当競争が懸念される。
小売業
共同店舗
(浜通り地区のOショッピングセンター)  4月は上旬の入進学関連業種が苦戦したが、下旬、ゴールデンウイークセールのイベントにより、客数が伸び、 特に飲食店関係が好調となった。しかし、総体では客数が前年比で二桁近い伸びとなったが、売上高は前年を下 回った。
(県中地区のNショッピングセンター)  好調だった先月から一転して厳しい1ヶ月でした。ガソリンの値上げより、後期高齢者の年金天引き、食料品 等の値上げの影響のほうが大きかったようです。
石油
 暫定税率の期限切れをむかえ、課税済み在庫を保有するにもかかわらず、税額分が低下、最悪の経営状況となった。 来月以降の資金繰りショートが予想される事業所も散見される中、今回の税額分を早急に還付できる法整備が望まれる。
米穀
 全体的に若干過剰と予測されていた19年産米の全体需要も4月以降特に一般コシヒカリ等の急騰により、 市中相場も急伸。端境期の手当てを懸念する声も聞かれる現状にあり、今後市場の動向には十分留意するところ である。
電機製品販売
  液晶テレビ、エアコン共に販売額、利益面とも低下している。台数では増加しているが、量販店なみの価格 で販売している場合が多い。販売店全体的にこのような傾向にある。組合では、4月1日よりデジタル化に向け 「困り事100番」を立ち上げました。今のところ問い合わせは少ないが、2011年に向け多くなるものと 思われる。  
商店街
福島市:
「ふくしま花のまちフェスティバル2008」が行われた。県内外から花見山への観光客は例年通りと見えた が、観光バス、自家用車の利用が多いために街中への誘客はもう一歩と思われ、業種によっては例年通りのよう だ。月末に「AXC」が開店し、今後の人の流れに期待したい。
郡山市:
  郡山市では、毎年駅前周辺の通行量調査を実施している。駅前周辺で一番通行量の多い計測地点は、「丸井〜アティ 郡山 横断歩道」である。丸井郡山店が閉店して一ヶ月以上経過して、当然のことではあるが、この計測地点の通行量が 目に見えて大幅に減少しているように思われる。通行量の減少は一箇所だけに止まらず、駅前周辺部全体の人出の落ち込 みに繋がっているようである。
いわき市:
4月は総じて良くないとの声が多い。特に天候が不順で商店街は雨に弱い。ラトブ効果も薄れ、これからは 共通駐車場の発行などラトブとの共同の街のにぎわい作りに期待している。
南相馬市:
年度を振り返るとき、商業基盤施設整備事業を実行して13年間、一度も駐車場の売上げが下落したことが なかったものが、最近では下落傾向が見られる。お客様が減り、閉店が即駐車場となり、売上げ増は考えられ ない。何か実行せねばと思うばかりである。
サービス業 
クリーニング
4月に入り気温が上がらず、商況は停滞している状況が続いたが、春の繁忙期としては大きなヤマ場がなく、 ダラダラ移行して前年と同じである。
ビルメンテナンス
平成20年度の契約は完了しましたが、出来高が19年度の1/3だけです。入札時の金額がダンピングで 官公需適格組合はダンピングはしません。このままの金額では、来年度の予算が成り立ちません。
旅行業
花見の企画、学校関係を取り扱っている業種は、少し潤ってきたが全体をみると上向きとはいえない。時期的 にも旅行者の動きは鈍かった。また、価格競争の激化やIT化による直販の増加、旅行者の嗜好の変化等々、 引き続き悪影響を及ぼしていると思われる。 
建設業
建設業
(県一円) 道路特定財源は確保される見通しだが、地方自治体の公共事業費の削減で、今年も昨年以上厳しい状況になること が予想される。
(県南地区) 4月より建設資材の値上げラッシュが始まった。鉄、セメント等を中心に大幅値上げが実行され、これからの 受注活動に大きな影響を与えるであろう。一方、公共事業の発注は低調で5月以降の道路特定財源の扱いで、 本年第1四半期の業界の受注額は一段と厳しくなり、コスト縮減だけでは耐えられない状況になる可能性がある。 資材調達はどうやらデフレの限界に近づいたような気がしてならない。
電気工事
官公需工事がこの時期ないこともあり、仕事量が少ない。
専門工事
建設産業全体が「厳しい現状を何とか改善を」の課題に取り組むも、一向に前進できないでいる。福島県総務部 入札改革グループより、今年2月22日「福島県発注工事における元請・下請関係関係の適正化対策について」 の通達が出され、その中に「福島県発注工事 下請110番通報」が示された。しかし現実に、110番を利用 するかというと「利用したができない」が我々業界の苦しい立場である。
管工事
給水・排水設備申請は、前年比で減少している。前年同月比では、給水設備申請が減少、排水設備申請は微増。 業界全体では、受注工事の減少と価格競争から厳しい事業展開を強いられている。
運輸業  
トラック運送
(県北地区) 原油価格の高騰、環境対策へのコスト負担及び運賃水準の低下で、危機感を強めていた業界にとって暫定税率 の失効は支出削減となり大歓迎であった。しかし1ヶ月後に復活し、さらに原油高騰は倍加して業界の経営を 圧迫してその対応に頭を悩ませている。政治、官僚、地方公共団体に怒りを覚えてならない。
(県中地区)  軽油取引税がこのままであることを望みます。
ハイヤータクシー
前年対比微増であったが、厳しい経営環境にはかわりなく、苦しいと思われる。