郡山市水管理協同組合

郡山市水管理協同組合

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福島県郡山市朝日1丁目14番3号
TEL 024-933-1891
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郡山市水管理協同組合


浄化槽について

目次

はじめに

みなさんは、家庭で使った水がその後どのようになるかご存じでしょうか。

下水道等に接続している場合(下水道料金を払っていらっしゃるかどうかでわかると思いますが。)、合併処理浄化槽を設置されている場合以外は、台所や風呂、洗濯で使われた水は未処理でそのまま、周辺の河川、水路などに放流されています。もちろん浄化槽を設置されている場合でも単独処理浄化槽であれば同じことです。

「浄化槽を設置しているが・・・」という方で合併処理浄化槽か、単独処理浄化槽がわからない方は、保守点検や清掃をお願いしている業者の方にお尋ねいただければすぐにわかるはずです。

水環境の保全を考える上で、生活雑排水の未処理放流は非常に大きな問題です。このため、国、都道府県、市町村、関係業界等々の協力のもと合併処理浄化槽の普及促進、単独処理浄化槽の新設廃止を推進してきたところです。

さらに、平成13年4月からは、浄化槽の設置の際には原則合併処理浄化槽が義務づけられ、すでに設置されている単独処理浄化槽については合併処理浄化槽への転換に努めることとする改正浄化槽法が施行されました。

この小冊子は、合併処理浄化槽を設置された場合の注意点を記述したものですが、合併処理浄化槽を設置された方だけではなく、それ以外の方にも合併処理浄化槽を理解していただくのに非常に有効な内容となっていますので、是非ともお読みいただき、合併処理浄化槽の普及に御理解いただければ幸いです。

水がきれいになるしくみ

汚水の中の汚れをきれいにしているのは、浄化槽に住んでいるいろいろな種類のバクテリアなどの微生物たちです。 ところが微生物はなかなか気難しく、元気に活動してもらうためには、微生物が働きやすい環境を整えてやらなければなりません。この作業が保守点検です。浄化槽内の微生物が毎日元気に働くことで、汚水中の汚れを分解・浄化され、きれいになった水を河川などに戻します。

分解された残りカスが汚泥となり、浄化槽内に溜まりますので、1年に1回以上専門の業者に引き抜きしてもらいましょう。

小型合併処理浄化槽のしくみ

小型合併処理浄化槽には大きく分けて、「BOD除去型」と「BOD・窒素除去型」の2タイプがあります。

それぞれ微生物の働きで汚水をきれいな水にして放流することにかわりはありませんが、BOD・窒素除去型は赤潮等の原因となる窒素も除去できます。

浄化槽の保守点検

保守点検とは・・・

まず、保守点検の定義ですが、「保守点検は浄化槽の各装置や機械類が正常に働いているかどうか、浄化槽全体の運転状況や放流水の状況はどうか、汚泥のたまり具合はどうかなどを調べ、浄化槽の正常な機能を維持し、異常や故障などを早期に発見し予防的な措置を講じることをいいます。
また、消毒剤などの消耗品は定期的に補充・交換が必要となりますし、浄化槽の清掃を行うべき時期になっているか否かを判断し、必要ならば清掃業者に連絡することも保守点検の大切な役割です。

このように、保守点検は浄化槽の機能を正常に保つ上で極めて重要です。

  • 浄化槽の機能の診断
  • 汚泥の調整・移送
  • 消毒剤の点検・補充
  • ポンプ モーター等の点検
  • 清掃時期の判断

保守点検作業の流れ

浄化槽周辺の確認

まず、浄化槽周辺の臭気や地盤の状況、マンホールの密閉状況等を確認します。

ブロワーの確認

ブロワー(浄化槽に空気を送る装置)の異常な熱や、騒音、電源等を確認します。


外観の異常の有無の確認

マンホールを開けて、内部の変形や破損、漏水、水平の確認を行います。

害虫発生状況の確認

衛生害虫が発生していないか、発生している場合は浄化槽用の殺虫剤や殺虫プレート等で駆除します。


器具・器材の一例

次に水質測定や点検に使用する、器具、器材の一例です。これらの器具、器材を使用して浄化槽の状態を調べていきます。

  • 水素イオン濃度指数測定器具
  • 汚泥沈殿試験器具
  • 透視度計
  • 亜硝酸性窒素測定器具
  • 温度計
  • スカム厚測定器具
  • 汚泥厚測定器具
  • 残留塩素測定器具
  • 溶存酸素計
水質測定

必要な場所から採水を行います。併せて、気温と浄化槽内部の水温の測定を行います。

残留塩素の測定

浄化槽で処理した水を放流する直前で、大腸菌等の菌を滅菌するための薬品が水中に残留しているかどうかを測定するもので色の変化の濃度で判断します。0.1mg/L以上あれば、消毒効果があると確認出来ます。


水素イオン濃度の測定

一般的にはPHと呼ばれ、酸、アルカリの判断材料となります。7.0が中性で、5.8~8.6の範囲なら支障ありません。この場合の数値は7.06で、ほぼ中性の値になっています。

透視度の測定

透視度測定で中の十字の印が、何cmまで見れるかを測ります。20cm以上見えればOKですが、ここでは50cm見えています。


亜硝酸性窒素の測定

亜硝酸反応の測定状況です。色がピンク色に変色しているのは、微生物が元気に働いている証拠です。

消毒剤の有無

消毒剤の確認も大事な仕事です。消毒剤の補充や処理水との接触状況、消毒槽内に汚れはないか等を確認します。


溶存酸素量の測定

処理槽内の水の中に溶け込んでいる酸素の量を測定しています。微生物が元気に働くためには、1.0mg/ℓ以上の酸素量が必要です。この場合、4.39mg/ℓの値を示しています。

ばっ気槽の確認

ばっ気槽の色相・発泡・浮遊物及び攪拌状況。付着した汚泥の状況を確認し、状態によってはバルブの調整を行います。また、「異常に泡立っていないか」や「空気による攪拌状況の確認」等を行います。


汚泥の堆積状況測定

清掃の時期の判断も浄化槽管理士の大切な仕事です。透明な筒で、どれくらい内部に汚泥が溜まっているかを確認し、その状況によっては清掃の手配をします。

ブロワーメンテナンス

ブロワー(浄化槽に空気を送る装置)のメンテナンスです。フィルターの清掃や、異常の有無を確認します。


管渠の状況

浄化槽に流入する点検升や放流升の蓋を開けて、水の流れや異常がないか等を確認します。

水道メーターの確認

水道のメーターで使用水量をチェックします。これで、大体の1日当たり、どれくらいの水を使っているかの判断材料となります。


保守点検業務日誌

保守点検は、こちらの「保守点検業務日誌」の水質項目や点検項目、管理作業状況にそって行われます。
保守点検の内容を記録して、異常や連絡事項があれば記入して、お客様に報告します。
点検の回数は季節の変化などを考えて、福島県の場合、年4回が一般的です。

帰り際にもう一度、浄化槽の上部や周辺、マンホールがきちっと閉まっているかを確認して、作業の終了です。以上がおおまかな、保守点検作業の流れです。

浄化槽の清掃

浄化槽の清掃とは・・・

浄化槽を適正に使用していても、いずれは浄化槽の中に微生物の死骸や沈殿した汚物(汚泥)が溜まってきます。汚泥は過度に蓄積されると、浄化槽の機能に支障をきたし、十分な処理がされなかったり、悪臭を発生する原因となったりします。そこで、このようなことにならないために、「浄化槽に溜まった汚泥の汲み取り」、「付属装置や機械類を洗ったり、掃除すること」を清掃といいます。清掃は浄化槽を適正に維持管理していく上で、とても重要な作業です。

  • 浄化槽を使用する事によって、槽内に溜まった汚泥を搬出し、浄化機能を回復させて悪臭や水質悪化を防ぐ作業
  • 槽内壁や付属機器類を洗浄したり、保守点検では見つけられない亀裂や漏水などが無い事を確認する作業
  • 定期的に清掃することによって、安心して浄化槽を使用する事が出来ます

清掃作業の流れ

浄作業前

消毒槽に堆積した汚泥は、必要に応じて抜き取ります。

作業開始風景

バキューム車による、作業開始です。


スカムの吸引作業

微生物の働きによって、浮上したスカムなどを最初に引き抜きします。

エアーによる攪拌作業

一次処理槽が嫌気ろ床槽の場合、状況に応じて塩ビパイプを使って、ブロワーからエアーを槽内にばっ気させ、ろ床内部をエアー洗浄します。


スカム及び汚泥の引き抜き作業

スカム及び汚泥の引き抜き作業中です。

嫌気ろ床槽の洗浄作業

必要に応じて引き抜いた汚泥を戻し、ろ床上部からの洗浄作業を行います。


水道水での洗浄作業

水道水で洗浄してます。蓋の溝や槽内の壁などをブラシで洗浄します。

槽内底部の汚泥の吸引作業

槽内底部の汚泥の吸引作業の状況です。


槽内(嫌気ろ床槽)~洗浄後~

洗浄後の槽内部の様子で、きれいになった事を確認出来ます。

消毒槽汚泥吸引

消毒槽に汚泥がある場合、汚泥を吸引します。


蓋の洗浄

蓋の表も裏も洗浄します。

内部確認

清掃する事によって、保守点検時には確認出来ない、「亀裂」や「破損」などを見つける事が出来ます。


清掃後の風景

浄化槽内部に水を張り、周辺をきれいにして終了となります。

清掃済みステッカー

清掃が終了したら必ず「清掃済みステッカー」を貼ってもらいましょう。


清掃の回数について

通常は年1回の清掃ですが、浄化槽を使用する人数が多いご家庭や、浄化槽のタイプによっては年に数回の清掃が必要な場合もありますので、委託している保守点検業者に、ご確認下さい。

浄化槽の上手な使い方

トイレのお掃除シート

メーカーでは、「使用後はそのまま流せます。」と記載しておりますが、使いすぎると短期間で汚泥が溜まり浄化槽の清掃時期を早める結果になりますので 燃えるゴミとして処理して下さい。

ペットのトイレ

最近では家の中でペットを飼われているご家庭も多いと思いますが、ペットの糞は、人間のし尿と性状が異なるので、浄化槽では処理しきれません。
悪臭の原因になったりしますので、トイレに流さないで下さい。


台所では

台所で、使い古しの食用油を直接流す事は、やめて下さい。配管の詰まる原因にもなりますし、浄化槽の微生物には手に負えない代物です。油凝固剤などを利用して燃えるゴミで処理して下さい。

洗濯のときには

風呂の残り湯などを洗濯に使うなどして有効に活用する方が浄化槽への負担を少なくする事が出来ます。
また、洗濯の際に必要以上に洗剤を使用すると、異常な発泡や酸素が溶けにくくなるので微生物の働きに影響します。漂白剤の使用にも注意して下さい。


浄化槽の上のスペースは

浄化槽の上部についてですが、いつでも点検や清掃、検査が出来る様に物を置かない様にお願いします。また、犬を飼われているご家庭は浄化槽周辺につながないで下さい。


郡山市には維持管理についても補助制度がございます。是非、ご利用頂いて、快適に浄化槽をお使い頂きたいと思います。

とくとくセット取扱業者一覧はこちら

会社名 住所 電話番号 点検 清掃
(有)青葉清興社 郡山市方八町一丁目2番地23号 942-8718  
(有)上石清興 郡山市田村町御代田字宿後86番地 944-5551
(有)熱海清掃社 郡山市熱海町安子島字薬師堂1番地9号 984-2570
(有)石川クリーン総業 郡山市八山田五丁目282番地 922-2263  
(有)大瀬清掃社逢瀬管理センター 郡山市逢瀬町多田野字赤坂原12番地 957-2485
萱場工業(株)郡山営業所 郡山市大槻町字御前東16番地2号 961-8111  
(有)協同清掃社 郡山市喜久田町前田沢字小室山1番地2号 959-2719  
クボタ環境衛生(株) 郡山市富久山町久保田字大原95番地 922-6312
(有)クリーン・サン・メンテナンス 郡山市堤一丁目97番地1号ベルトピア郡山504-208 966-3710  
(株)郡清産業 郡山市富久山町福原字水尾沢11番地1号 991-4600
(有)郡山三栄社 郡山市安積町長久保一丁目23番地12号 945-1901  
郡山清興(株) 郡山市小原田二丁目5番地28号 943-6620
(株)総合住宅環境センター 郡山市亀田一丁目3番地23号 934-1226  
(株)そうび 郡山市富田町字木葉山19番地1号 952-7275  
(有)第一清掃社 郡山市富久山町福原字東苗内36番地7号 926-5751
大同特殊開発(有) 郡山市菜根一丁目5番地12号 932-4031
(株)太陽興産 郡山市喜久田町卸三丁目19番地 959-3300  
(有)高橋清掃社 郡山市安積町長久保二丁目4番地13号 946-7058
(有)田村ホームメンテナンス 郡山市田村町山中字本郷124番地1号 955-5677  
中央清運(有) 郡山市西ノ内二丁目1番地17号 922-9728
(有)槻中浄化槽管理センター 郡山市大槻町字中ノ平19番地 952-6702  
(株)東北装美 郡山市並木三丁目5番地3号 934-2515  
(株)トーカン 郡山市安積北井一丁目5番地 946-7180  
(株)野田工業所 郡山市大槻町字原田5番地1号 947-3900  
(有)福島青興社 郡山市田村町金屋字新家48番地 944-7353
福島日化サービス(株) 郡山市田村町金屋字新家81番地2号 944-4815  
富久山清興(株) 郡山市富久山町福原字一里坦13番地8号 933-1334
フジクリーン工業(株)郡山営業所 郡山市南二丁目99番地オクタゴンビル4階 937-0800  
(株)フジテック 郡山市字十貫河原53番地2号 983-4680  
(有)丸山管理センター 郡山市下白岩町字吉池15番地 943-6229  
(有)明光社 郡山市駅前一丁目11番地11号 932-0457  
(株)ローズ・ビルサービス 郡山市深沢一丁目2番地8号 932-6069  
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